台湾って何語を話すの?
公用語はなに?中国語?それとも台湾華語?
今度、台湾旅行に行くけど英語や日本語って通じるの?
- この記事の内容
・台湾の公用語は「中国語(台湾華語)」
・中国語(台湾華語)以外にも多くの言語が話されている
・英語や日本語が通じるのは一部の人たち
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【最新版】台湾って何語?現地で使われている言葉を徹底紹介!

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1.公用語は中国語(台湾華語)
台湾の公用語は中国語です。
学校教育、ビジネス、政治、ニュースなど、公の場ではほぼ全てこの言語が使われています。
そして台湾で話される中国語は「台湾華語」、「國語(グォーユー)」と言われています。
1.発音
2.異なる単語を使用
3.繁体字と簡体字
4.発音記号
5.文法の違い
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中国語が話せれば、台湾人との基本的な会話は全く問題ありません。
逆に台湾華語を話すことができれば、中国大陸に行ったときに現地の人ともコミュニケーションをとることができます!
>>台湾華語 vs 中国語(普通話)の違い【5大ポイントで解説】 -
2.台湾語

台湾で台湾華語の次に多く使われている言語は「台湾語」です。
正式には「閩南語」と呼ばれる言語で、中国の福建省南部にルーツを持ち、17世紀から台湾に移り住んだ漢民族の間で発展しました。
1.高齢者の日常会話
2.家族間、特に親しい間柄での会話
3.地方のテレビ番組、バラエティ、演歌(台湾歌謡)など
4.一部の政治家が有権者に親近感を持ってもらうために使用
台湾語を話すイメージとしては台湾華語より親近感を感じてもらえます!
また台湾南部での台湾語使用率は高く、台南や高雄に行けば頻繁に台湾語が飛び交っています。
日本人が台湾で言語を学ぶとなると台湾華語がほとんどなので、もしあなたが台湾語のフレーズを少しでも知っていれば、台湾人から「おっ!すごい!」と言ってもらえるインパクトを与えられますよ!
日本語で台湾語を教えてくれる貴重なYouTubeチャンネルもあるのでぜひ参考に!
台湾語には日本語が混ざっている?
台湾語と日本語は、単語レベルで似ているものや、発音が似ているものが存在します。
というのも台湾は日本統治時代の日本語教育の影響を受けたことで、台湾語は独自の変化を遂げ、日本語に似た言語も入り混じっている言語になりました。
例えば、刺身(サシミ)、わさび(ワサビ)、パン、ビール、オートバイといった単語の読み方は、日本語と台湾語では全くといっていいほど同じです。
台湾語のルーツは中国にありながら、長い歴史の中でさまざまな影響を受けており、台湾を語る上では欠かせない存在です。
台湾語が消えつつある?
台湾は人口減少が進み、少子高齢化の影響で台湾語を話せる人たちは徐々に減っています。
ユネスコは台湾語を「消滅の危機にある言語」と位置付けるなど、台湾文化という面でも大きな問題であり課題です。
台湾語を「聞き取れるが話せない」という若者たちも増えてきており、台湾の小学校や中学校では台湾語を学べるカリキュラムも導入されました。
3. 客家語(ハッカ語)
台湾には「客家人(ハッカ人)」という民族グループが存在し、その人たちが使っているのが「客家語」です。
中国の広東省や江西省などから渡ってきた移民がルーツで、台湾全人口の15%ほどが客家系と言われています。
台湾の街を歩いていて客家語を聞くことはほぼありません!!
主に家庭や地域社会、客家文化イベントで使われている言語です。
また客家テレビ(Hakka TV)という専門の放送局も存在します。
・客家語は台湾語とはまた別系統の言語で、語彙や文法もかなり異なるので台湾人でも理解できないことがあります。
台湾政府は保護政策として、小学校の副科目に取り入れるなどの取り組みを行っています。
3. 原住民の言語
台湾には古くから住む「原住民族(先住民族)」がいます。
彼らは中国語や台湾語とは全く異なる、オーストロネシア語族の言語を話していました。
そして現在は16の民族が公式認定されており、それぞれ固有の言語を持っています!
※これらの言語は一つひとつが独立しており、互いに通じません。
1.日常生活で使われることは減少
2.一部の家庭や祭祀(さいし)、伝統儀式の中で使用
3.小学校での言語教育や、テレビ・ラジオ番組による復興活動も進行中
文化的な価値は非常に高く、最近では若い原住民アーティストがラップやポップスに母語を取り入れるなど、新しい形で言語を再生しようとしています。
4. 英語は通じる?
台湾は英語が公用語ではないので、英語が通じる範囲は日本とほぼ同様です。
一般的には読み書きに関しては台湾も日本もほぼ同等レベルで、スピーキングに関しては台湾が優勢と言われています!
観光スポットに行き、簡単な英語であれば意思疎通することできますが、高齢の方とコミュニュケーションを取ろうとすると難しい時もあります。
・一般市民の日常会話レベルはまだそこまで高くないのが現状
・2001年から小学校5年生から英語教育が必修(日本は2020年から)
・政府は「2030年までに英語を準公用語にする」という方針を掲げている
4. 日本語は通じる?
観光地に行けば簡単な日本語であれば通じます。
例えば、「ありがとう」「こんにちは」「おいしい」程度の日本語です。
ですが高齢者の中には日本語が話せる人もいます。
それは1895年から1945年の間、台湾は日本統治されており、日本語が事実上の公用語だった時代があったからです。
新聞や雑誌、公共機関での手続き、広告や書籍など社会のあらゆる場面で使われており、一般庶民にも日本語の「読み書き能力」がある程度求められた時代でした。
教育は中国語(台湾華語)へ転換され、日本語の使用は事実上禁止されるようになります。
しかし、完全に消えたわけではなく、今でも日本語由来の言葉(歐吉桑(oo-jí-sáng)おじさん、歐巴桑(ōu ba sāng)おばさん 等)が台湾語に残っており、また高齢者の中には日本語で会話できる人もいます。
また大学の第二外国語学習で日本語を履修する学生も多く、台湾の街で迷子になると気軽に台湾人が声をかけてくれて助けてくれた。
という話もよく聞きます。
まとめ
台湾では、公用語として中国語(台湾華語)が広く使われていますが、日常生活の中では台湾語や客家語、原住民の言語など多様な言語が息づいています。
観光地では簡単な英語や日本語もある程度通じるため、最低限の会話には困らないことが多いですが、「你好」「謝謝」などの中国語のあいさつを覚えておくと、現地の人との距離がぐっと縮まります。
また、台湾語の「ありがとう」や「おいしい」など、少しでも現地の言葉を使うと、台湾の人たちにとても喜ばれ、より深い交流ができるチャンスにもつながります。
台湾は多言語・多文化が共存する魅力的な場所です。旅行をより楽しく、印象深いものにするためにも、ぜひこの記事を参考に、台湾の言葉に少しだけ触れてみてくださいね。




